<劣化する住まい>
私たちの住まいは、風や雨、雪、紫外線、空気中に含まれる酸素や二酸化炭素といった、劣化を進行させる要因に晒されています。住まいの維持管理をしないでおくと、土台や柱などの構造部材に不具合が生ずることに?がり、やがては地震や台風に耐えられず、居住者自身の安全をも脅かすことになります。長く安心して住み続けるためには、私たちが健康診断を受診するように、住まいにも定期的な点検と必要に応じたお手入れが欠かせません。
<劣化の現象>
住まいが劣化するとは、シロアリ被害や腐朽、腐食、雨漏り、割れ、錆び、たわみ、沈み等が部材に発生することです。木造住宅では、特にシロアリ被害や腐朽の発生が多く、また、雨漏りがこれらを誘発することもあります。
<劣化の原因>
劣化の進行には、雨漏り、生活用水、床下の湿気、結露水といった水が介在する場合が非常に多いといわれています。
雨漏りは、屋根の不良箇所や外壁の亀裂部分などから雨水が浸入することで発生します。また、雨樋の不良で、雨水が外壁へ供給されることもあります。
生活用水が使われる台所やトイレ、洗面所、浴室では、水仕舞や給排水管の不良で水漏れが発生すると、床下や壁体内へ水が流れ込みます。
床下が湿気るのは、床下の土壌中から水分が蒸散するからです。現代の住宅は、床下の周囲をコンクリートで囲む構造になっているために、発生した湿気は床下空間で滞留しやすく、土台や大引きなどの木部材を高含水状態にします。
冬の朝に窓ガラス一面に水滴がつく現象を結露といいます。これを放置しておくと、やがてこの水滴は下部に溜まり、更には床板や畳にしみ込み、腐朽の原因となります。冬、北側に位置する部屋の壁も、結露が発生しやすい箇所となります。
<自主点検のすすめ>
住まいの保全のためには、以上のような劣化の原因を発生させないこと、発生したら取り除くことが大切です。しかし、構造部材や床下は素人には点検しづらい個所があり、最終的には専門家の判断を仰ぐ必要があります。一方、素人でも自主的に点検できる個所があります。次に、皆様が行える点検のポイントを挙げておきます。
・基礎の換気口付近に障害物がないか。
・水周りの給排水管や設備に、水漏れががないか。
・雨樋に落ち葉等の詰まりがないか。
・雨樋の接合部に不具合がないか。
・発生した結露水を拭き取っているか。
・天井や壁に雨漏り(跡)がないか。
・バルコニーの床や手摺にぐらつきがないか。
・基礎にシロアリの蟻道がないか。
なお、お手入れについては、部品や部材の交換、修繕などの作業があり、居住者の方が行える範囲と、専門業者に依頼する方が良い場合がありますので、適宜ご判断のうえ対応してください。

